2025.4.9
海外研修2025・スリランカ ~バワ建築編~
前回のブログでは、ジェフリー・バワの代表的なホテルに宿泊した様子をお届けしました。
今回は、バワ建築編としまして、見学した自邸・別荘・駅…などご紹介いたします。
・・・バワ自邸「No.11」・・・

コロンボ市内にある「No.11」は、バワ自身が住んでいた自邸で、彼の設計哲学が凝縮された空間です。
4棟横並びの家を10年かけて全て購入し、30年かけて現在の形になりました。
購入当時の路地を生かしつつも、自然の光と水を駆使し陰影が際立つ印象的な空間を作り上げました。
騒がしいコロンボの街とは思えないほど静かな空間でした。


真剣に話を聞きます


ヘリタンス・カンダラマにも置かれている椅子

フクロウのオブジェ
ヘリタンス カンダラマには大きなフクロウのオブジェがありますが、(前回のBLOGをご覧ください!)
1/100くらいのサイズのミニフクロウのオブジェがありました。

アンティークやアートが散りばめられた空間

白と黒を基調とした階段室


リビングスペース

付近を見渡せる屋上テラス

テラスにはエレベーターの扉もあります
このNo.11は一般公開されており、予約をすればどなたでも見学可能です。
また、1日1組限定で宿泊も可能です。(非常に人気が高いため早めの予約がオススメです!)
一部の部屋は宿泊者以外は立ち入ることが出来ないのですが、
宿泊者の方のご厚意で特別に中を見させていただきました。
この写真以外にもバワが過ごした空間を見学できたのですが、残念ながら撮影不可。
リビングや寝室などの部屋と、バワが国内外から集めたアート作品やインテリアのコレクション、
椅子やテーブルなどの試作品などがそのままの状態で保存されており、とても素敵な空間となっていました。
・・・バワの別荘「ルヌガンガ」・・・
ベントータにあるバワの別荘「ルヌガンガ」では、ガーデンツアーに参加しました。
美しい庭園と邸宅は、50年かけてつくり上げ、時間に合わせて場所を使い分けて絶景を楽しんでいたそうです。

道幅が狭いため、三輪車で移動(スリル満点)

バワ専用のトゥクトゥク

収集したアンティーク家具や装飾が印象的

昼食専用のテーブル

景色が変わらないよう、湖に浮かぶ島を購入したそう

風景そのものを「設計」するバワの手法を実際に歩いて体験し、建築と自然の調和について学ぶ機会となりました。
・・・ベントータ駅・・・
スリランカ南部のベントータ駅もバワが手掛けた作品です。
日常的な空間として設計されたこの駅は、派手な装飾は一切なく、シンプルながらも機能的なデザインが印象的でした。




丸みを帯びた窓
・・・「ベアフット」・・・
スリランカ土産の定番「ベアフット(Barefoot)」は、バワの友人であるバーバラ・サンソーニが手掛けたショップで、色鮮やかな布製品や雑貨が並ぶ楽しい空間です。
シンプルな建築ながら、自然光を巧みに取り入れた設計や、ゆったりとした空間使いにバワの影響を感じました。


カラフルで可愛らしい店内
製品はスリランカの女性たちによって織り・染めをし、ハンドメイドで丁寧に作られています。
私もバッグ・ぬいぐるみ・キーホルダー・ポストカード等たくさん購入しました。
(もっと買いたかったのですが、時間が足りず断念・・・)
魅力的な製品がたくさんありましたので、お土産を買う際はぜひ立ち寄ってみてください!
・・・「ヘリタンス アフンガラ」・・・
バワが設計したリゾートホテルの一つです。
2004年のスマトラ沖地震による津波で大きな被害を受けた後、再建され、バワの建築が今なお大切に守られています。
アプローチを抜けると、目の前に広がるのは水盤と、海へと溶け込むように設計されたインフィニティプール。
ホテルの方によると、バワが意図した本来の「インフィニティプール」とは、単なるプールのデザインではなく、建築と水、そして景観が一体となることを意味しているのだそう。
まるで海と建築が溶け合うようなこの風景は、まさにバワが創り出した「視覚の魔法」でした。
また、ホテルの中央には、バワがデザインした二人掛けの椅子が象徴的に配置されていました。
向かい合って座ることができる椅子は、バワが初めて提案したデザインと言われています。
今回宿泊はしていませんが、ホテルのツアーをしていただきました。
いつか泊まってみたいホテルの1つです。
前々回・前回のBLOGに続き、研修旅行の様子をお届けしました。
スリランカはあまり馴染みのない国かもしれません。
実際に本屋さんに行くと、スリランカのガイドブックが1種類しかありませんでした。
ですが、普段何気なく飲んでいる紅茶の原産国をみるとスリランカと書いてあったりします。
現地の方が穏やかで優しく(車の運転は粗め)、自然も豊かでご飯も美味しい。
スリランカの挨拶「アユボワン」と言うと笑顔で答えてくれます。
また行きたいと思うほど魅力的な国でした。
・・・と言ったものの、日本食が恋しくなり、日本に着いてうどん屋さんへ直行しました。
出汁が染みました。。。
最後までお読みいただきありがとうございました。
KENT HOUSE 本瀬