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2013.9.27

懐かしい風景

気が付けば季節は進みすっかり街中も秋の装いです。 大雪山には初雪も積もったそうですね。 そんな短い夏を終えた札幌では、今年はたくさんの建築のイベントがありました。 数多くのイベントの中で、JIA建築家大会2013北海道では 名建築のオープンハウス&オープンガーデンを開催しているという情報をキャッチして、参加を即決しました。 見学に向かった先は、 南区にある 建築家 上遠野徹氏の自邸「札幌の家」です。 こちらは日本が世界に残したい建築DOCOMOMO 100選に選ばれています。 DOCOMOMO【ドコモモ】とは・・・ 開催を知ってからは、めったにないこの機会を逃すものかと、 中村好文さんとの対談のあるINAX REPORTのバックナンバーをひたすら読み漁り当日に備えました! 当日は天気にも恵まれて、夏の終わりらしいさわやかな空気。 敷地に入ると、ここは札幌の幹線道路からほど近い場所ということすら忘れてしまうような景色です。 鉄骨ラーメン構造の平屋建、後方は増築しており2階建です。テクスチャーはコルテン鋼のフレームに赤煉瓦。 月日の経過を美しく映しているファサードをみて、口をあけて興奮のあまり無言です・・・。 中に入ると力強い外観とは違い、親しみある空間が広がっていました。 天井高2100mm。現代では低く感じる天井高さが伸びる様に視線を庭へ向かわせます。 建物を構成する形、素材、匂いなど、ひとつひとつが自分の中にある懐かしい風景と重なるのです。 ・・・さすが!!の名建築にじっと座って庭を眺めるばかりでした。 札幌の家の見学の後は、上遠野建築事務所 事務所棟も見学させて頂きました。 かわいい玄関から細い階段を上がると・・・ 一面水平連続窓。窓からは「札幌の家」と敷地の全景が見えます。 お部屋に置いてある家具も名作揃いで、本棚にある建築の古書は読んでみたいものばかり。 最初から興奮冷めやらぬまま、2棟の見学を終えました。 このような貴重な時間を頂き、ありがとうございました。 素敵な建築の見学の後にはバーベキューのお誘いを頂き、 ぜひぜひ参加したかったのですが、残念ながら予定があり断念。 後日バーベキューに参加した友人より 大学時代の講師による「札幌の家」の解説と、 入れなかった建物のオーディオルームで、ビートルズの初期LPレコードを北海道に数機しかないスピーカーで聴いた! と、何とも羨ましい報告を頂きました・・・。 KENT HOUSE 三本木